ちょっと前に『バクマン』の11巻を読みまして(自分はコミックス派なので連載がどんな風になってるかは知りません)。
すごい個人的な意見なので反論もあろうかと思うんですが、『バクマン』、巻を追うごとにつまんなくなってると思うんです。 なので半ば惰性で買ってる状態。 ああ! ファンの方、石を投げないで!! 今になってみると、当初気に入っていたのもその後の展開への期待とかそういうのが多分にあったと思うんですが、ことごとく自分の好みの展開と違ってる感じ。 あと無駄に引き延ばしてるような気がするというか。 「マンガ家マンガ」って、『バクマン』以外にもたくさんあって、一つのジャンルみたいになってるじゃないですか。 思いつくままにいくつかあげてみると、古くは藤子不二雄の『まんが道』、相原コージ&竹熊健太郎の『サルでも描けるまんが教室』(通称「サルまん」)、島本和彦の『燃えよペン』シリーズ、マンガ家というより編集者マンガですが土田世紀の『編集王』などなど、むしろオタクマンガと言った方が良いのかな? 木尾士目の『げんしけん』などなど。 多すぎてたぶん他にもたくさんあると思います。 ともあれ上記の作品群はそれぞれに特徴があって、『まんが道』(実は未読)であれば実在の有名マンガ家たちの青春時代の実録風、『サルまん』はギャグとパロディ、『燃えよペン』は異常な熱量とそれがもたらすシリアスなのかギャグなのかわからない可笑しさ、『編集王』は人情、『げんしけん』はオタク文化の詳細とラブコメ、みたいに。 『バクマン』の場合は「ジャンプ」誌上での人気順位をスポーツマンガ・バトルマンガのように争うという形式が新しいと思います。 ただ、その「人気バトル」形式がうまくいってるとは思えないのですよ、自分的には。 たとえばライバルである新妻エイジのマンガが「すごい!」と作中でしばしば言われますが、エイジのマンガでなく『バクマン』を読んでる自分的には何がどうすごいのかわからないのですよ。 作中マンガの設定やあらすじ、もしくは原稿1枚分の絵とかそういうのは作品内で描かれていますが、肝心の作中マンガのおもしろさが伝わってこない。 『SLAM DUNK』でたとえれば、延々練習風景やライバルとの関係が描かれるけど、肝心の試合シーンがなく、結果だけ示されてるようで消化不良を起こしてしまいます。 むしろグルメマンガに似ていて、「これはうまい! うまいぞ山岡!」とか言われてるのと変わらない気がするのですよ。 いま例にあげた『美味しんぼ』であれば料理(『バクマン』でいうところの作中マンガ)の調理過程や、さらには食材の調達法が描かれていますし、なにしろ肝心の料理の絵が載ってるのでまだしも想像の余地があるのですが、『バクマン』の場合はその点も説得力に欠けているように思います。 それと『美味しんぼ』に限らずこれまであげたマンガ群とくらべると『バクマン』は「キャラの描写が薄い」と思うのです。 キャラの人数は多いのですけど、主人公二人はともかく他のキャラが薄いうえに、関係性が見えてこない人々も多くてドラマに重厚性が描けているきらいがあるように感じます。 エイジは「マンガの天才だが変人」、福田は「熱いマンガ馬鹿」、平丸はギャグ要員、と一言でそれぞれを語れちゃうじゃないですか。 高浜とか静河とかにいたっては何のためにいるのか……(静河、エイジとちょいキャラかぶってるし)。 何より違和感を感じるのは女性キャラで、青樹紅、何のために出てきたんだい? 当初はツンデレ担当というか、女性ならではの感性で主人公のライバルになるのかと思ったら、いつの間にかデレモードになって顔まで萌えっぽくなっちゃって……。 中井とのラブっぽい展開も中途半端だったし。 そのうえ新たなツンキャラ岩瀬まで出てきちゃって、役割全然なくなっちゃったじゃないかー。 って言うか。『デスノート』でも思いましたけど、大場つぐみってキャラを描写するの苦手ですよね。 特に女性キャラ。 女性蔑視というと言い過ぎかもしれませんが、都合の良いキャラ、中学生の妄想の中に出てきそうなキャラばかりです。 1巻に出てきた、「亜豆の方が岩瀬より頭が良い」って見解も、キャリア志向女性の否定ですし、サイコーと亜豆との「夢が叶うまで会わない」っていうのも中学生かよ! って言いたくなるくらい幼い(まぁ作中では中学生でしたけど。でもこんな約束しといて病気やら何やらでちょいちょい会ってるのがご都合主義っぽい)。 青樹紅にしても、前述のとおり何役なのかわかんないうえ、雪の中で中井に傘を差しかけるのも中学生妄想的(可愛いけど)。 香耶はまぁマシな方ですが、別にキーキャラクターじゃないからなー。 対してキャリア系の岩瀬は精神的に幼い嫌なキャラ、みたいに描かれてて、あー、大場つぐみは香耶みたいな旦那を立てる専業主婦っぽいキャラが好きなのね、キャリア系女性はお嫌いですかそうですか状態。 ぶっちゃけていうと、キャラに魅力があんまりない。 強いて言えば青樹紅タンが可愛いくらいですが、これはもはや本筋と関係なくなってる。 そういうわけで自分的な結論としては、『バクマン』をより面白くするためには、 ・作中マンガがどう面白いのかもっとわかりやすくする。 ・キャラとその関係性でもっと濃密なドラマを作る。 と言ったところがあげられると思うのですよ。 ……正直、どっちも難しそうなのがアレなのですが。 【2011年1月10日 東京国際レイヤーズフェスティバル in プラザ平成】 はーい、10日も前のイベントですよ♪ その間何をやってたかは聞くな(ヒント:仕事)。 ともあれこの日はたいへん風が強うございまして、普段であれば1階の屋外が撮影スポットになるところ、みんな屋内に集中していたのですね。 屋外撮りやすいのでその点は残念ですけど、仕方ないッスねー。 NINE さま 桃井もも さま らごす さま&あきら さま 星野禾奈 さま&鏡花 さま 鏡花 さま 星野禾奈 さま 浩 さま まるこめ さま 月影ねこ さま
by nasuhiko
| 2011-01-19 22:00
| Comic
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茄子彦(なすひこ) ■連絡先(Email): nasuhikoアットマークgmail.com ■Twitter:nasuhiko_ ■COSPLAYERS ARCHIVE:204171 ●茄子の本棚 ↑茄子彦の読んだ本とかの紹介。思いついたときにドバッと更新してるので抜けが多いです。 以前の記事
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